一戸建て賃貸に住むメリットとデメリット
賃貸と言えばマンションやアパートを思い浮かべますが、ファミリー向けの物件はそう多いわけではないですし「もっと手軽に広い家に住みたい」という方は一戸建ての物件を選ぶこともできます。
誰の目も気にせず自分達スペースを持つことができる一戸建ては家庭持ちの方にはおすすめの物件でしょう。
しかし、その反面ではデメリットもあり、どんな家族にもおすすめできるというわけではありません。
戸建てを購入するよりもお得な面と損な面
家族で暮らす場合、いっそ戸建てを購入しようかという意見も出るでしょう。
しかし戸建て購入価格は平均して2500万円~3000万円ほどで住宅ローンを組めるとはいえ、ある程度まとまった頭金を用意する必要があります。
これに対して賃貸なら敷金・礼金・仲介手数料などはかかりますが、購入費用の頭金に比べると比較にならないくらい安く抑えることができます。
また、毎月の家賃も物件によるものの毎月のローン返済より抑えられるのが一般的で、中には「借りるよりも買った方が将来的に資産として残るのでお得」という声もあります。
確かに賃貸では資産にはなりませんが、戸建てを購入すると年に1回の固定資産税や都市計画税といった不動産所有に対する税金が発生するので、金銭的負担はなくなりません。
損得で考えると色んな要素を総括して考えなくてはいけないので一概にどちらがお得とは言えないでしょう。
ただし、賃貸は転勤になった時も簡単に住み替えることができ、自然災害により自宅が損壊しても家を失って住宅ローンだけ残ったなんてことにはならないというメリットもあります。
家財保険に入っておけば家財を補償してもらうことも可能ですし、比較的すぐに生活を立て直すことも期待できます。
このように家は借りた方が環境に応じた柔軟な対応ができるので魅力です。
迷惑をかけず比較的自由に使うことができる
マンションなどの集合住宅では隣の世帯と部屋続きになっているため、生活音に悩まされるというトラブルが度々報告されています。
テレビの音、洗濯機の音、シャワーの音、ドアの開け閉め、足音などは生活音の中でも特に気になる音だと言われています。
対策としてはテレビのボリュームを落とす、夜間には洗濯機を回さない、ドアは静かに開け閉めするなど誰にでもできることですが、子供がいる場合は配慮しきれないこともあるでしょう。
特に足音は下の階だけではなく隣の部屋にも響きやすいため、子供がはしゃぎまわるとトラブルになりやすくなってしまいます。
かといって子供の遊びを抑制するとストレスになって余計に暴れるということもあるので、それを考えると一戸建てでのびのびと育てたいと考える方が多いようです。
また、集合住宅よりもペットを飼いやすい環境にあり、ペット可の物件も多くなっています。
ペットが大きな声で鳴いたり、走り回っても周りを気にすることなく飼うことができるでしょう。
もちろん一戸建てだからといって窓を開け放って大声で騒げば近所迷惑になりますが、集合住宅ほど気を遣う必要がないというのはメリットです。
管理は自分達で行わなくてはいけない
マンションに住んでいるなら管理人さんがいてトラブルに対応してくれますが、一戸建ての場合は基本的に自分達で対応する必要があります。
たとえば庭の草むしり、建物の点検などがあげられます。
比較的自由に使える反面で、自分達でフォローしていかなくてはいけない点が多いのは難点でしょう。
また、賃貸なら必要最低限の付き合いでも構いませんが、一戸建てに住んでいると町内会に入らなくてはいけない地域もあり、みんなで使う場所の管理や掃除、集会などもあるのでこれを面倒に感じる方もいるでしょう。
逆に近所の人と顔見知りになることで防犯意識が高まるという利点もありますが、こればかりは人によるといったところです。
強制ではないので入らなくてはいけないものではありませんが、町内会に入るのが当たり前の地域で入らないと疎外感を感じる可能性もあるでしょう。
賃貸にするか、持ち家にするか悩んだ際には自分は何が一番譲れないのかを考えるのが一番です。
一定のルールに縛られることなくある程度は自分達の自由に暮らしていきたいと思うのなら、一戸建て賃貸を選ぶメリットは十分にあるでしょう。